今回はそんな人のために、ブルース・リーの名言を題材に、大きな数字の数え方を分かりやすく解説します。
日本人が大きな数に苦労する理由の一つに、日本語の「万」や「億」に相当する単位が英語には存在しないことがあります。
どのように覚えれば、大きな数を使いこなせるようになるのか、そのコツをお伝えしたいと思います。
この記事を読めば、数え方のコツとパターンが理解でき、大きな数字に対する混乱が解消される、そんな内容になっています。
目次
ブルース・リー(Bruce Lee)人物紹介
ブルース・リーは、中国武術を世界に広めたアクション映画俳優であり、大学で哲学を学んだ思想家でもありました。
わずか32歳でこの世を去りましたが、数々の名言を残し、その思想や生き様は今もなお多くの人々に影響を与え続けています。
名言:継続と熟練:大きな数字の数え方

I fear not the man who has practiced 10,000 kicks once, but I fear the man who has practiced one kick 10,000 times.
(私は、一度だけ1万種類の蹴りを練習した者を恐れはしない。しかし、私は1つの蹴りを1万回練習した者を恐れる。)
この名言は、「継続と熟練の大切さ」を伝えています。
多くの技を中途半端に習得するよりも、一つの技を徹底的に磨き上げることが重要だと。
この言葉では「1万」という数字を使い、継続の重要性を強調しています。
英語には「万」に相当する単語がなく、1万を「Ten thousand」(10,000) と「thousand」(1,000) を使って表現します。
基本:数え方(1〜100)
まず、大きな数字の読み方を学ぶ前に、基本的な数字の読み方を理解することが重要です。
この基本が、大きな数字を理解するための土台となります。
ポイントと注意点を押さえながら、簡単におさらいしましょう。
0〜10 (zero, one, two, three... ten):
- 0(zero):
電話番号やスポーツの得点などで、「oh(オー)」と読むことがある。
11〜19 (eleven, twelve, thirteen... nineteen):
- 11(eleven)& 12(twelve):
この2つ数字には、語尾に「-teen」がつかない。 - 13〜19(thirteen 〜 nineteen):
「-teen」が付き、アクセントが「teen」の部分にくる。
20〜90 (twenty, thirty, forty... ninety):
- 20(twenty)、30(thirty)… :
10の倍数には独自の形がある(「fourty」ではなく「forty」など)。 - 21(twenty-one):
このように「twenty」と「one」の間にハイフンを置く。 - 「-ty」と「-teen」の発音に注意:
30 (thirty) → 前の「thir-」 にアクセント(thirty)
基本:数え方 (100 〜 1000)

百の単位は「hundred」、千の単位は「thousand」です。
日本語でも「百」と「千」で表現するので、混乱する人はまだ少ないと思います。
ですが、いくつか確認すべきルールがあるので見ていきましょう。
1)「hundred」「thousand」は複数形にならない(通常)
「hundreds」 や 「thousands」 のように「s」をつけて複数形にしない!(特定の状況を除く)
📌 正しい書き方
- 100 → ✅ one hundred
- 1,000 → ✅ one thousand
- 200 → ✅ two hundred
- 5,000 → ✅ five thousand
例文
- I have three hundred dollars.
(私は300ドル持っています。) - She bought two thousand books.
(彼女は2000冊の本を買いました。)
📌 例外
「hundreds of ~」(何百もの〜)、「thousands of ~」(何千もの〜)と表現する場合は「s」をつけて複数形になる。
例文
- Hundreds of people came to the event.
(何百人もの人がイベントに来た。) - Thousands of stars are visible tonight.
(今夜は何千もの星が見える。)
2)「a hundred」「a thousand」も使える
「one hundred」の代わりに「a hundred」と表現することもできます。
同様に、「a thousand」も大丈夫です。
例文
- I have a hundred dollars.
(私は100ドル持っています。) - She lives a thousand miles away.
(彼女は1000マイル離れたところに住んでいる。)
💡 「one hundred」「one thousand」は強調するときに使うと効果的です。
例文
- I need one hundred chairs, not ninety-nine!
(私は99ではなく100の椅子が必要です!) - One thousand people attended the concert.
(1000人がコンサートに参加しました。)
口語的表現:短縮した数え方

数字を表すのに、基本的に2通りの言い方があります。
例えば、599の場合:
- Five hundred ninety-nine
(正式な言い方) - Five ninety-nine
(短縮した言い方)
「hundred」を省略した言い方は、日常会話やニュースなど多くの場面で使われます。
例文
- Flight five ninety-nine is delayed due to bad weather.
(フライト599便は悪天候のため遅延しています。) - Turn to page two ninety-five for the conclusion.
(結論は295ページを見てください。)
また金額を表す、599ドル($599)の場合:
- Five hundred ninety-nine dollars
(正式な言い方) - Five ninety-nine
(短縮した言い方)
このように、金額を表すときは、「hundred」だけでなく「dollars」も省略するのが自然です。
例文
- This laptop costs five ninety-nine.
(このノートパソコンは599ドルです。) - I bought a TV for five ninety-nine at the electronics store.
(私は家電店で599ドルのテレビを買いました。)
また、注意が必要なのが、5.99ドル($5.99)という場合:
- Five dollars ninety-nine cents
(正式な言い方) - Five ninety-nine
(短縮した言い方)
短縮した言い方だと、599ドル($599)と5.99ドル($5.99)はまったく同じ言い方になってしまいます。
この場合は、話の内容によって判断するしかありません。
例えばノートパソコンの話であれば、5.99ドル($5.99)だと安すぎるので、599ドル($599)だと分かります。
逆に、ハンバーガーの値段であれば、599ドル($599)だと高すぎるので、5.99ドル($5.99)になります。
また、4桁の数字(1000~9999)を2桁ずつに区切って読むこともできます。
- 8621 → eighty-six twenty-one
- 3847 → Thirty-eight forty-seven
2桁ずつ区切ることによって、「Thousand」「hundred」を省略できます。
例文
- The flight number is fifteen eighty-eight.
(フライト番号は1588です。) - The PIN code for the safe is eighty-six twenty-one.
(その金庫の暗証番号は8621です。)
このように、桁で区切る言い方は、電話番号、 フライト番号、 暗証番号(PIN) など多くの場面で使われています!
年代の言い方
1000年以降の西暦は、通常 2桁ずつ区切って読むことが多いです。
- 1999年 → Nineteen ninety-nine
- 2024年 → Twenty twenty-four
- 1776年 → Seventeen seventy-six
- 1492年 → Fourteen ninety-two
例文
- I was born in nineteen ninety-nine.
(私は1999年生まれです。) - The Tokyo Olympics were held in twenty twenty-one.
(東京オリンピックは2021年に開催された。)
2000年代(2000~2009)の言い方は「thousand」を使います。
- 2000年 → Two thousand
- 2001年 → Two thousand one
- 2009年 → Two thousand nine
例文
- The Sydney Olympics were held in two thousand.
(シドニーオリンピックは2000年に開催された。) - I graduated in two thousand nine.
(私は2009年に卒業しました。)
2010年以降は「two thousand ten」でも「twenty ten」でもOKです!
- 2010年 → Two thousand ten / Twenty ten
- 2024年 → Two thousand twenty-four / Twenty twenty-four
例文
We are now in twenty twenty-four.
(今は2024年です。)
1万以上の大きな数の数え方
まず、基本ルールを見ていきましょう。
📌 基本のルール:
- 「one, ten, one hundred」と桁が増える。
- 1 → one(1)
- 10 → ten(10)
- 100 → one hundred(100)
- その後は、3桁ごとに「thousand」「million」「billion」と単位が変わる。
- 1,000 → one thousand(千)
- 1,000,000 → one million(百万)
- 1,000,000,000 → one billion(十億)
100万未満の数字の数え方
英語で大きな数字を言われると、頭で考える時間が必要なり、どうしても時間がかかってしまいます。
最初は仕方ありません。
ここで、コツとパターンをつかんで少しずつ慣れていきましょう。

慣れないうちは、千(1,000)の塊がいくつあるかをイメージすると理解しやすくなります。
例えば、1万 (10,000)は、千 (1,000) の塊が10個あるとイメージして:
10,000 = 10 x 1,000 = Ten thousand
1万5千400 (15,400) は、千 (1,000) の塊が15個あるので:
15,400 = 15 x 1,000 + 400 = Fifteen thousand four hundred
さらに、22万5千 (225,000) は、千 (1,000) の塊が225個あるので:
225,000 = 225 x 1,000 = Two hundred twenty-five thousand
このように、千の塊がいくつあるかをイメージできれば、あとはその数字に「Thousand」を付けるだけです。
📌 練習:
- 30,750 = 30 × 1,000 + 750
(Thirty thousand seven hundred fifty) - 275,600 = 275 × 1,000 + 600
(Two hundred seventy-five thousand six hundred) - 999,999 = 999 × 1,000 + 999
( Nine hundred ninety-nine thousand nine hundred ninety-nine)
実例文)
例文1
The population of this city is about three hundred and fifty thousand.
(この街の人口は約35万人です。)
例文2
Our company sold five hundred and twenty thousand units last year.
(当社は昨年、52万台を販売しました。)
例文3
The stadium can hold eighty thousand people.
(そのスタジアムは8万人収容できる。)
100万以上の数え方
100万(1,000,000)は英語で 「million」と言います。

数が大きくなると複雑に感じるかもしれませんが、基本の考え方は「千の塊」で数えるときと同じです。
「100万(million)の塊がいくつあるか」 で考えれば、スムーズに数えられます。
- 1,000,000(百万) = 100万 x 1個 = one million
- 10,000,000(千万) = 100万 x 10個 = ten million
- 100,000,000(億) = 100万 x 100個 = one hundred million
例えば、1,200万 (12,000,000) は、100万 (1,000,000) の塊が12個あるとイメージして:
12,000,000 = 12 × 1,000,000 = Twelve million
2,750万 (27,500,000) は、100万 (1,000,000) の塊が27個と、千(1,000)の塊の500個あるので:
27,500,000 = 27 × 1,000,000 + 500,000 = Twenty-seven million five hundred thousand
さらに、3億4,200万 (342,000,000) という数字は、100万 (1,000,000) の塊が342個あるので:
342,000,000 = 342 × 1,000,000 = Three hundred forty-two million
また、英語では 10億で「billion」 と単位が変わります。
日本語では、「一億」は区切りのよい数字ですが、英語には「億」に相当する表現がありません。
繰り返しになりますが、「Billion」に変わっても考え方は同じで、「10億の塊がいくあるか」で考えましょう。
- 1,000,000,000(10億) = 10億 × 1個 = one billion
- 10,000,000,000(100億) = 10億 × 10個 = ten billion
- 100,000,000,000(1,000億) = 10億 × 100個 = one hundred billion
実例文)
例文1
Japan's population is about one hundred twenty-five million.
(日本の人口は約1億2500万人です。)
例文2
He won ten million dollars in the lottery!
(彼は宝くじで1,000万ドル当たった!)
例文3
She has over fifty million followers on Instagram.
(彼女はInstagramで5000万人以上のフォロワーがいる。)
例文4
The government spent three hundred billion dollars last year.
(政府は昨年3,000億ドルを支出した。)
少数点を使った大きな数字の言い方

大きな数字を伝える際に、「Decimal Point」(小数点)を使って簡素に伝える方法があります。
「Decimal point」 とは、小数を表すために使う「.(点)」のことで、「Point (ポイント)」 と短縮して読まれます。
例えば:
- 15億 = 1.5 × 10億
→ 1.5 billion (One point five billion) - 275万 = 2.75 × 100万
→ 2.75 million (two point seven five million)
このように、大きな数字を 小数点を使って簡潔に表現 できます。
少数を使った数え方は、統計データ、人口、売上、視聴回数、フォロワー数など色々な場面で使われています。
実例文)
例文 1
The population of New York City is about 8.8 million.
(ニューヨーク市の人口は約880万人です。)
例文 2
The company made a profit of 2.5 billion dollars last year.
(その会社は昨年、約25億ドルの利益を上げました。)
例文 3
The video got 5.2 million views in just one day.
(その動画はたった1日で520万回再生されました。)
少数を使った数え方もよく使われる表現なので、一緒に覚えましょう!
まとめ

今回は、ブルース・リーの名言を通して、大きな数字の言い方について解説しました。
英語で大きな数字をスムーズに使いこなすには、時間と練習が必要です。
ブルース・リーの名言にもあるように、大切なのは コツコツと継続すること。
一つの蹴りを1万回練習するように、数字の表現も繰り返し練習して身につけましょう。